Windows環境構築の忘備録
Windowsをインストールしたときの筆者の初期設定のメモ。
インストール前
- 必要なデータはバックアップをとる
- ローカルアカウントでセットアップする場合はLANケーブルを外しておく
- MediaCreationToolでUSBイメージを作成しておく
Windowsのインストール
インストール先以外は、表示された手順通りで問題なし。
インストールドライブのパーティションの設定
自動で生成されるパーティション設定の場合、Windowsの大型アップデートの際に回復パーティションの容量が足りない場合に増殖するので、これを阻止するため手動で作成する。
Shift+F10
キーを押してコマンドプロンプトを開き、diskpart
コマンドでパーティションを作成する。入力中にインストール画面をクリックするなどして非アクティブにしてしまった場合、Alt+Tab
で復帰可能。
パーティションの作成方法はBIOS/MBRとUEFI/GPTで異なるが、現在のWindowsマシンはUEFIが主流のため、そちらを記載。
select disk 0 の0の部分は適宜置き換えること。
DISKPART > select disk 0
DISKPART > clean
DISKPART > convert gpt
DISKPART > create partition efi size=100
DISKPART > format quick fs=fat32 label="System"
DISKPART > create partition msr size=16
DISKPART > create partition primary
DISKPART > shrink minimum=1024
DISKPART > format quick fs=ntfs label="Windows"
DISKPART > create partition primary
DISKPART > format quick fs=ntfs label="Windows RE"
DISKPART > set id="de94bba4-06d1-4d40-a16a-bfd50179d6ac"
DISKPART > gpt attributes=0x8000000000000001
DISKPART > exit
(2021/06/30 GPT変換コマンド追記)
実行後、最新の情報に更新をクリックすることで作成したディスクがインストール画面に表示される。インストール先を選んで続行。
初回セットアップ
この初回セットアップの際にLANケーブルが接続されているとローカルアカウントを作成できず、マイクロソフトアカウントの使用を強制される。アカウントを作成するまで、ネットワークに接続することを推奨するメッセージはすべて無視。
なおネットワークに接続していない場合、グラボのドライバがインストールされず解像度が1024x768の場合がある。後でインストールするので我慢。
プライバシーなどいらないものは、適当にチェックを外して終わり。
初回起動後
ネットに接続する前に必要に応じて下記の設定を行う。
- PC名の変更
- 不要なサービスを切る
- プライバシーの設定
準備が整ったらLANケーブルを繋ぐか無線アクセスポイントに接続して、インターネットに接続する。
PC名の変更
LAN内で見えるPCの名前を設定する。デスクトップPCの初期設定は「DESKTOP-ランダム文字列」。LAN内でこのPCを参照しない場合はあまり気にしなくても良い。ただし一部のソフトウェアではこの名前を使用する場合がある。
不要なサービスの停止
以下は筆者の独断と偏見によってサービスを切っているため、コマンドを実行する前に必ずご自身でどのようなサービスなのか各自で確認してください。
sc stop DiagTrack
sc config DiagTrack start= disabled
sc stop DPS
sc config DPS start= disabled
sc stop MapsBroker
sc config MapsBroker start= disabled
sc stop WdiServiceHost
sc config WdiServiceHost start= disabled
sc stop WdiSystemHost
sc config WdiSystemHost start= disabled
sc stop WerSvc
sc config WerSvc start= disabled
プライバシー設定
設定アプリを開きプライバシーの設定を行う。
Windows Update
設定アプリを開き、更新とセキュリティからWindows Updateを行う。
一部のドライバはこのWindows Updateでインストールされる。グラボ、LANカードのドライバがインストールされる場合が多い。
Windowsインストール後、初回のWindows Updateは長いのでこの空き時間に各種設定を弄る。
各種設定: 設定アプリ編
自分の設定を抜粋。設定内容は適宜調整。
- システム
- 通知とアクション: おすすめのチェック2つ外す
共有エクスペリエンス: オフ - デバイス
- すべてのデバイスで自動再生: オフ
- 個人用設定
- 色: タイトルバーとウィンドウの境界線: オン
ロック画面: ヒントの表示オフ、アプリ全解除
スタート: 最近追加したアプリオフ、おすすめオフ
タスクバー: 位置左、すべてのディスプレイに表示オフ、Peopleオフ - 簡単操作
- ナレーター: 起動ショートカットオフ
キーボード: 全部オフ - 更新とセキュリティ
- トラブルシューティング: トラブルシューティングツールを実行しない
各種設定: コントロールパネル
設定アプリへ統合が進んでいるため少しずつ設定できる項目は減っているが、まだまだ必要。開き方は以下の通り。
スタート
→Windows システムツール
→コントロールパネル
- インターネット オプション
- 接続タブ→LANの設定→設定を自動的に検出するのチェックを外す
- インデックスのオプション
- 不要なフォルダを削除
- エクスプローラーのオプション
- 全般タブ: エクスプローラーで開く→PC
全般タブ: プライバシー→両方チェックを外す
表示タブ: 登録されている拡張子は表示しない→オフ - コンピューターの簡単操作センター
- 適宜オフ
- サウンド
- 通信タブ: 何もしないにチェック
- マウス
- ボタンタブ: ダブルクリックの速度→最速
ポインターオプションタブ: 文字の入力中に非表示→オフ - 電源オプション
- 詳細設定→スリープ→スリープ解除タイマーの許可→無効
各種設定: デバイスマネージャー
スタートボタン右クリック
→コンピュータの管理
→システムツール
→デバイスマネージャ
キーボード、マウス、ネットワークアダプターのプロパティから電源の管理タブを開き、スタンバイ解除のチェックを外す。
各種設定: タスク スケジューラ
不要なものを無効にする。Windowsの大型アップデートが走っている場合、再起動後にリセットされる場合が多いので、アップデート適用後に行う。
スタートボタン右クリック
→コンピュータの管理
→システムツール
→タスク スケジューラ
- \OneDrive
- \Microsoft\Windows\Application Experience
- \Microsoft\Windows\Customer Experience Improvement Program
- \Microsoft\Windows\Diagnosis
- \Microsoft\Windows\Feedback\Siuf
- \Microsoft\Windows\Windows Error Reporting
セキュリティ対策ソフトのインストール
総合セキュリティソフトを導入する場合は、このタイミングで行う。
ドライバのインストール
Windows Updateで自動でインストールされなかったドライバをインストールする。自動でインストールされたバージョンより新しいものが公開されていた場合は更新しても良い。OEMモデルを使用している場合は、メーカーがドライバをカスタムしている可能性があるため要注意。
マザーボードのドライバのインストールを忘れると、PC前面パネルの機能が制限されることが多い。
WSL2の有効化
Windows Subsystem Linux 2 を有効にする。Microsoft公式のインストールガイドはこちら。
ちなみに公式手順ではPowerShellと案内されているが、コマンドプロンプトでも全く問題ない。
dism /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
dism /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart
上記コマンドを入力したら一度再起動する。再起動後、下記WSL2 Linuxカーネルの更新プログラムをインストールする。
https://wslstorestorage.blob.core.windows.net/wslblob/wsl_update_x64.msi
インストール後に下記コマンドを実行する。
wsl --set-default-version 2
ストアアプリのインストール
Linuxのディストリビューションを始めとして、必要なソフトをインストールする。下記は一例。
- EarTrumpet
- Ubuntu
- Windows Terminal
Windows Sandboxの有効化
ファイル名を指定して実行もしくはコマンドプロンプトでoptionalfeatures
と入力して画面を開く。画面内のWindows サンドボックスのチェックを入れる。要再起動。
チェックボックスが選択できない場合は、UEFIの設定でCPUの仮想化機能が無効になっている可能性が高い。マザーボードの説明書を参照。
各種ソフトのインストール
下記は一例。
- Google Chrome
- Google 日本語入力
- Vivaldi
- Docker Desktop for Windows
- Notepad++
- VSCode
- Paint.NET
- ExpLZH
- VLC Media Player
- Discord
- Steam
WSLの初期設定
ユーザー名とパスワードを設定し、インストールされているパッケージを更新する。なおデフォルトでは海外の公式のサーバからダウンロードするので時間がかかる。日本のミラーサーバを使用するとダウンロードを高速化できる。
sudo apt update
sudo apt upgrade -y
いらないプリインストールアプリの削除
筆者はRevo Uninstaller Portable
を使用して削除しているが、PowerShellのみでも削除可能(というか内部でPowerShellで該当コマンドを実行している)。お好みで。
PowerShellのみで削除する場合は以下の通り。
Get-AppxPackage アプリ名 | Remove-AppxPackage
右クリックメニューの整理
初期状態では右クリックメニューの中身が多すぎて使いにくいので、レジストリを弄って減らす。Shellキー内のエントリは、extended値を追加するとShiftキーを押しながら右クリックメニューを開いたときだけ表示されるので便利。
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\image\shell\edit /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\image\shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\text\shell\edit /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\audio\shell\Enqueue /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\audio\shell\Play /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\Directory.Audio\shell\Enqueue /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\Directory.Audio\shell\Play /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\Directory.Image\shell\Enqueue /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\Directory.Image\shell\Play /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.jpeg\Shell\setdesktopwallpaper /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.jpg\Shell\setdesktopwallpaper /v extended /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.jpg\Shell\T3D Print" /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.bmp\Shell\setdesktopwallpaper /v extended /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.bmp\Shell\T3D Print" /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.png\Shell\setdesktopwallpaper /v extended /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.png\Shell\T3D Print" /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\.gif\Shell\setdesktopwallpaper /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\batfile\shell\edit /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\batfile\shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\cmdfile\shell\edit /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\Folder\shell\pintohome /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\textfile\shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\textfile\shell\printto /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\txtfile\shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\txtfile\shell\printto /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\pngfile\shell\printto /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\cmdfile\shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\Paint.Picture\shell\printto /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\IE.AssocFile.URL\Shell\print /v extended /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\IE.AssocFile.URL\Shell\printto /v extended /t REG_SZ /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\SystemFileAssociations\Directory.Audio\shellex\ContextMenuHandlers\WMPShopMusic /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shellex\ContextMenuHandlers\Compatibility /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shellex\ContextMenuHandlers\PintoStartScreen /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\PintoStartScreen /f
reg delete "HKEY_CLASSES_ROOT\Folder\shellex\ContextMenuHandlers\Library Location" /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\Drive\shellex\ContextMenuHandlers\Sharing /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\Background\shellex\ContextMenuHandlers\Sharing /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\shellex\ContextMenuHandlers\Sharing /f
reg delete "HKEY_CLASSES_ROOT\*\shellex\ContextMenuHandlers\ModernSharing" /f
reg delete HKEY_CLASSES_ROOT\AllFilesystemObjects\shellex\ContextMenuHandlers\SendTo /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {7BA4C740-9E81-11CF-99D3-00AA004AE837} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {F81E9010-6EA4-11CE-A7FF-00AA003CA9F6} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {3DAD6C5D-2167-4CAE-9914-F99E41C12CFA} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {470C0EBD-5D73-4d58-9CED-E91E22E23282} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {7AD84985-87B4-4a16-BE58-8B72A5B390F7} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {596AB062-B4D2-4215-9F74-E9109B0A8153} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {FFE2A43C-56B9-4bf5-9A79-CC6D4285608A} /t REG_SZ /f
reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" /v {9F156763-7844-4DC4-B2B1-901F640F5155} /t REG_SZ /f
reg add HKEY_CLASSES_ROOT\AllFilesystemObjects /v "NoPreviousVersions" /t REG_SZ /f
その他
起動が遅い気がする
UEFIの設定でCSMとSecureBootが両方有効になっている可能性がある。CSMはレガシー向けの機能のため、CSMの無効化を推奨。(UEFIの設定はマザーボードのメモリに記憶されるので、CMOSクリアを行わない限り、再インストール時は不要)
UEFIの設定を開きたい
スタートメニューの再起動をShift
キーを押しながらクリックし、表示されたメニューから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」→「再起動」
参考情報
( 更新)
カテゴリ: Windows