Rustをオフラインインストールしてみる
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カテゴリ: 開発
Rustの環境構築は通常はrustupコマンドで環境を構築しますが、あえてオフラインでインストールしてみます。
といっても、標準以外のパッケージをcargoなしで使うのは辛いので、本当に簡単なプログラムを作りたい場合など用途は限定されそうですが。。。
ダウンロード
公式ドキュメントにスタンドアロンのインストーラがあるので、ダウンロードします。
環境について
RustではCのリンカーを使用する関係で、いずれかのCの環境が必要となります。使用する環境に対応するRustをダウンロードします。Windows向けにはMicrosoftのMSVC版、GNU版、LLVMを使用するGNULLVM版の3種類が存在し、MSVC版が推奨のようです。
安定版ではありませんが、Rust製のリンカーを使用する方法もあります(この場合はCの環境は不要)。詳細は後述します。
ファイル形式
Windows向けにはmsiとtar.xzの2形式で公開されています。msi版は実行するのみでインストールできます。tar.xz版は解凍後にインストール用シェルスクリプトを実行します。
環境の準備
使用する環境に応じた前提の環境を構築します。Rust製のリンカーを使用する場合はスキップでOKです。
MSVC版
MSVC版を使用する場合は、Visual Studioからダウンロードして実行します。主要なインストーラではどれでも対応しているようですが、Build Tools for Visual Studio 2026が最もシンプルでしょう(下の方のすべてのダウンロード内にあります)。
推奨は「C++によるデスクトップ開発」をインストールすることのようですが、最低限以下の2つのコンポーネントがあれば良いようです。
- MSVC v143 - VS 2022 C++ x64/x86 build tools (Latest)
- Windows 11 SDK (10.0.22621.0)
GNU版/GNULLVM版
GNU版を使用する場合はMinGW/MSYS2、GNULLVM版を使用する場合はllvm-mingwもしくはCLANG環境が構築されたMSYS2が必要です。
インストール
最終的にインストール先のディレクトリは以下のような構造になります。
/bin
/etc
/lib
/libexec
/share現在のバージョン(1.93.1)ではドキュメント(/share/doc)が約656MBあるため、必要なければ削除してしまってもいいかもしれません。
msi版
ダウンロードしたmsiを実行してインストールすれば完了です。PATHもインストール時に自動で設定されます。
tar.xz版
まず、ダウンロードしたtar.xzアーカイブを解凍します。今のWindows 11では特に解凍ソフトがなくても標準で(エクスプローラで)解凍可能です。
次に、シェルスクリプトが実行可能な場合はinstall.shを実行します。シェルスクリプトの実行環境がない場合は、解凍したディレクトリ内にある各コンポーネントのディレクトリを統合します(manifestファイルは不要)。
最後に必要に応じて統合したディレクトリ内のbinディレクトリをPATHに追加して完了です。
tar.xzファイルの構造について
2026/02現在のtar.xzアーカイブの構造は、各コンポーネント毎にLinuxのようなファイル構造にして格納されています。
ちなみにinstall.shでは、componentsファイルに書かれたディレクトリ内のmanifestファイルを読み取り、そのファイル内に書かれているパスをインストール先のディレクトリにコピーします。
VSCodeで使う
通常通りrust-analyzerが使えます。
PATHを設定していない場合、VSCode側で設定が必要です。
# rust-analyzer.exeのパス
rust-analyzer.server.pathrust-analyzerはLSPのみでデバッグ向けの機能は搭載されていないため、必要に応じてCodeLLVMなどのデバッグ用の拡張機能もインストールします。
ソースのインストール
msiやtar.xzのオフラインインストールではソースコードが含まれていないため、VSCodeで標準ライブライのソースを覗きたいなど、必要な場合は別途インストールする必要があります。
ソースコードは以下のURLにあります。
https://static.rust-lang.org/dist/rust-src-<バージョン>.tar.xz
# 例(ver1.93.1)
https://static.rust-lang.org/dist/rust-src-1.93.1.tar.xzダウンロードしたアーカイブを解凍し、tar.xz版のインストール同様にrust-srcディレクトリを先程インストールしたディレクトリに統合します(/lib/rustlib内にsrcディレクトリが追加されます)。
参考
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